2006.02.26 Sun(21:00)
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満席の新幹線のデッキで、扉にもたれて外を眺める。
私の後ろにも斜め左にもその奥にも数人の人が、見るともなく床や壁に向かっている。
無言の空間に、線路と車輪の作り出す振動と車体の細かく震える音だけが続く。
このまま東京駅で止まらずに、東海道まで行けたらいいのに。
私は気まぐれで博多まで行ってしまえるかもしれないのに。
それでも必ずこの列車は東京駅で止まるだろう。
繋がることがもしあるとしたら、私の腰が直角に曲がる頃か、私のいなくなった後のことだろうと判っていてそんなことを思う。
帰り道。北の終点を思いながら、きちんと私は約束の駅で降りる。
当たり前のことだが、選択肢は他にもあるのにとちょっとだけ思う。
疲れた出張帰りの黒やグレーの波に混ざりながら、降りなくてもよい階段を降りた。
改札の向こうに見慣れた背の高い男が見えたら、妄想はおしまい。
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